2024.11.18 / ももたろう
高齢化が進む日本社会において、介護保険サービスの需要は年々高まっています。
介護保険制度ではご利用者のニーズを十分にカバーすることはできません。
そこで注目されているのが「介護保険外サービス」です。
本投稿では、介護保険外サービスの定義から具体的な内容、メリット・デメリットまで解説します。介護が必要な方やそのご家族にとって、より充実したサポートを受けるための選択肢として、理解を深めていきましょう。
保険外サービスは、医療・介護保険制度の枠組みを超えて提供される多様な支援サービスです。
保険サービスは高齢者や障害を抱える方にとって重要な支援システムですが、サービス内容に限界があることが明らかになってきました。医療・介護保険だけでは、高齢者や家族のニーズを十分に満たせないケースが増えています。そのため、介護保険外サービスの需要が急速に高まっているのです。
これまでは、保険サービスでできないことは家族や親族が担い、家族で対応できない場合は施設入所という選択肢しかありませんでした。しかし、この考え方では介護を受ける側と介護をする側の希望を両立させることが難しいのが現状です。
介護保険外サービスは、生活の質を向上させ、家族の負担を軽減する点にあります。介護保険サービスだけでは対応しきれない部分を補完することで、より包括的な介護サポートを実現できます。
費用負担
介護保険サービス:利用者負担が1割〜3割
介護保険外サービス:全額自己負担
利用時間
介護保険サービス:利用可能な時間が決められている
介護保険外サービス:時間の制限なく利用できる
サービス内容
介護保険サービス:法律で定められた範囲内
介護保険外サービス:利用者のニーズに応じて柔軟なサービス提供が可能
これらの違いを理解した上で、状況に応じて適切なサービスを選択することが大切です。
介護保険外サービスには、利用者やその家族にとって多くのメリットがあります。ここでは、メリットについて詳しく説明します。
介護保険外サービスでは、利用者の身体的状況や個別のニーズ、環境に応じて、必要なサービスを柔軟に組み合わすことができます。介護保険サービスでは対応していないペットの世話、趣味活動のサポートなど、生活の質を向上させるさまざまなサービスの選択が可能です。
サービスの頻度や時間帯も、利用者の生活リズムや希望に合わせて調整しやすいのも大きな特徴です。たとえば、夜間のケアや急な外出時のサポートなどが必要な場合でも、柔軟に対応できます。
このようにサービス内容を自由に選べるため、より個別のニーズにあったきめ細かなケアを受けられるようになり、生活の質が向上するのです。
介護保険外サービスの大きな魅力の一つは、その利用のしやすさと柔軟性にあります。介護保険サービスとは異なり、複雑な申請手続きをする必要がありません。弊社の場合も簡単な登録や電話一本で、すぐにサービスを利用し始めることができます。この即時性は、急な体調変化や予期せぬ事態に直面した際に特に重要です。
また、介護保険のように事前に決められた日程や時間帯に縛られることなく、その日の状況や気分に応じて柔軟にサービスを利用できます。例えば、体調が優れない日に急遽ヘルパーを呼んだり、外出予定が変更になった際に急遽支援を依頼したりすることも可能です。この柔軟性により、利用者とその家族は、より自由度の高い生活を送ることができ、心理的な安心感も得られます。
介護保険外サービスでは、長時間のケアに対するニーズにも、柔軟に対応できます。
例えば、冠婚葬祭の外出や夜間の見守り、介助、早朝や深夜の食事支援など、時間に囚われないサービス提供が可能です。
長時間のサービスは介護者の負担軽減にもなります。家族が仕事や他の用事で長い時間家を空けることがあっても、介護保険外サービスを利用すれば安心して外出できるでしょう。
長時間のサービス提供は、利用者の生活の質を向上させるだけでなく、家族の介護負担軽減にも役立ってくれます。
介護保険サービスでは、要介護者本人への介護が中心となりますが、介護保険外サービスでは、要介護者の家族に対するサポートも提供されます。
介護保険上のヘルパーサービスでは、掃除・洗濯・料理などの家事をヘルパーさんが実施しますが、あくまで対象者は要介護者本人のみに限られます。具体的には、掃除サービスは要介護者の居住スペースやベッド周囲、トイレや風呂場など限定されます。洗濯に関しても、要介護者の衣類のみに限られます。
介護保険外サービスでは、時間内であれば要介護者以外の家族の家事も代行することが可能になります。
家族介護者が一時的に介護から解放され、休息やリフレッシュの時間を持てるよう、要介護者のケアを代行するサービスです。数時間から数日間まで、ニーズに応じて利用できます。
介護に関する悩みや不安を専門家に相談できるサービスです。介護技術の指導や、介護に伴う精神的ストレスへの対処法などのアドバイスを受けることができます。
上記はあくまで1例ですが、これらのサービスにより、家族介護者の負担が軽減され、心身の健康を維持しやすくなります。また、家族全体で介護に取り組むための環境が整えられ、結果として要介護者により良いケアを提供することができるようになります。
例えば、要介護認定を受けている夫は介護保険の訪問介護を利用して食事の提供を受けられます。一方、夫の介護をしている妻は、高齢でありながらも要介護認定を受けていないため、介護保険サービスを利用することができません。しかし、妻も夫の介護、家事、自分の食事の準備等に追われ、疲弊している状況にあります。
このような場合、介護保険外サービスの活用が有効です。介護保険外サービスは、要介護認定を受けていない方のニーズにも対応できる点がメリットです。これにより、夫は介護保険の訪問介護を、妻は介護保険外サービスを利用して、それぞれ食事の準備をしてもらうことができます。
介護保険外サービスはメリットだけではありません。ここではデメリットについて詳しく説明します。
介護保険サービスとは異なり、介護保険外サービスの利用料金は全額自己負担になります。そのため、経済的な負担が大きくなる可能性があります。
必要なサービスであっても、費用を理由に利用を控えてしまう方もいるかもしれません。本来受けるべきケアが不足し、生活に支障をきたすことが考えられます。結果的に高齢者の生活の質が低下したり、家族の介護負担が増加したりするかもしれません。
また、長期的な利用を考えた場合、家計への影響が無視できません。特に、24時間ケアや専門的なサービスを利用する場合、月々の費用が高額になることがあります。
さらに、介護保険外サービスの利用にあたっては、サービスの内容や頻度によって費用が大きく変動することも考慮しましょう。夜間や休日のサービス利用は割増料金が発生することもあり、これらの追加費用も考慮しなければなりません。
介護保険外サービスには、法律や制度をもとにした基準や監査が存在しないため、提供者によってサービスの質が大きく異なる可能性があります
専門的な知識や技術が不足しているスタッフからサービスを受けた場合、状態に合ったケアが行われず、むしろ状態を悪化させてしまうかもしれません。
スタッフの対応や態度にも大きな差が生じることもあります。介護の現場では、高齢者に対する尊厳や配慮が非常に重要ですが、これらが十分でないスタッフが対応する可能性もあります。
たとえば、「洗濯代行」というサービスを契約する際、契約内容とは違い「洗濯しなくて良いものをしてしまう」などの事象も起きてしまうかもしれませ。
介護保険外サービスを利用するまでの一般的な流れは、以下のとおりです。
⑴介護保険外サービスの種類を調べる
⑵サービス提供事業者を探す(ケアマネージャーさんがご紹介してくださる場合もあります)
⑶料金表を確認する
⑷サービス内容の詳細を確認する
⑸事業者に問い合わせ・相談する
⑹契約内容を確認する
⑺サービスの利用開始
自費サービスは利用者が直接契約することになるため、サービスの内容、料金、利用条件などについて十分に理解した上で判断することが大切となります。必要に応じて家族や信頼できる人に相談しながら、自分に最適なサービスを選択しましょう。このように、自ら情報を集め、直接サービス提供者と相談することで、自分のニーズにより適したサービスを見つけることができる可能性が高まります。
介護保険外サービス「ももたろう」は、利用者のニーズに合わせた柔軟なサポートを提供するサービスです。
「ももたろう」は契約などにも一切費用がかからず、サービスを使った分だけ費用が発生する料金形態を採用しています。これにより、必要なサービスのみを利用でき、無駄な出費を抑えることができます。
「ももたろう」は介護保険外サービスの課題を解決し、利用者の皆様に安心で効果的なサポートを提供しています。介護保険外サービスの利用を検討されている方は、ぜひ一度「ももたろう」のサービス内容をチェックしてみてはいかがでしょうか。
介護保険外サービスは、公的介護保険では対応しきれないニーズを補う重要な選択肢です。
サービス内容を自由に選べる柔軟性、長時間のケア提供、家族へのサポートなど、多くのメリットがあります。一方で、費用面や、サービスの質にばらつきがあるなどのデメリットも存在します。
利用にあたっては、市区町村、社会福祉協議会、介護事業所、民間企業など、さまざまな提供主体のサービスを比較検討し、個々のニーズに合った最適なサービスを選択することが大切です。介護保険外サービスを上手に使うことで、毎日がもっと楽しく快適になり、ご家族の方々も少し肩の力を抜いて過ごせるようになる可能性が広がります